国境
バルセロナがあるカタルーニャ地方は、
スペインという自覚がないのでは?
と思うほど、スペインから独立していました。
カタルーニャ語を使い、公共の場では、
カタルーニャ語の下に、いちいちスペイン語の訳があります。
大阪弁の下に、標準語が書いてあるなんて、ちょっと考えられないですよね。
大阪弁というより、もともと文法も単語も違う言葉の国で、
今はスペインに属している、というだけのことのようです。
私達日本人には、大陸的な「国」のありかたが根本から理解できません。
また先日、ガールでスイス人と交流して知ったのですが、
スイスでは、スイス語、ドイツ語、イタリア語が公用語で、
公共の場だけでなく、牛乳パックなども、
3ヶ国語の印刷がしてあるそうです。
人々は、それぞれの言葉の集落で住んでいて、学校も違うし、
ほとんど交流がないそうです。それも不自然な気がします。
近年のEU統合で、その「国」がさらにあいまいになっています。
今回びっくりしたのは、各国間の移動にまつわる手続きは、皆無でした。
私達は、アムステルダムでトランジットしたのですが、
そこで入国して、それっきりでした。
また、今はEUに限らず「入国カード」も「出国カード」も、
書かないでいいんですよ。
今までは、通貨の交換やイミグレーションが面倒で、
1ヶ国観光が普通でしたが、こんなことなら、
アムステルダムで2泊くらいするのも、可能だったかも知れません。
他にも、オーストリア航空利用で、ウイーンで2泊とか、
ルフトハンザ航空利用で、フランクフルトで2泊とかしてから、
バルセロナにトランジットする手もアリでした。
でもそのぶん、目的地での滞在時間が減るわけだから、悩むところですけどね。
どちらにしても、2都市が限界でしょう。
3都市目になると、もう何を見ても感動しません。
21世紀のヨーロッパには、もはや国境はありません。
あるのは言葉の壁だけです。
何の手続きもなく、ユーロを持って、陸続きでどこへでも行けます。
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